箱庭の戦争

ノー・マンズ・ランド HDマスターDVD
(映画の感想187) ノー・マンズ・ランド ★★★☆☆
『1993年6月。ボスニア紛争の最前線。霧で道に迷ったボスニア軍の兵士たちは、いつの間にか敵陣に入り込み、気づいたときにはセルビア軍の攻撃が始まっていた。唯一の生存者チキは、なんとか塹壕にたどり着き身を隠す。そこは、ボスニアセルビアの中間地帯“ノー・マンズ・ランド”。偵察に来たセルビア新兵ニノと老兵士はボスニア兵の死体の下に地雷を仕掛けて引き上げようとする。その瞬間、隠れていたチキが二人を撃ち、老兵士は死に、ニノは怪我を負う。チキとニノの睨み合いが続く中、死んだと思われていたボスニア兵が意識を取り戻し…。』
出てくる登場人物は皆真面目にやっているのですが、終始、コミカルというか、馬鹿らしいというか、そういう感じが漂っています。それはこの小さな空間を使って、戦争に関わる色々な問題を、風刺的に皮肉っているからだろうと思います。複雑な利害関係が絡み合って、誰も幸せにならない構造。戦争の構造をとても上手に箱庭化されてあったと思います。★は3つ。