論文

Axon Guidance関連の論文を読んでおこうと思って、Science誌に載ってたいい感じのReviewを読んだ。↓
Dickson BJ.
Molecular mechanisms of axon guidance.
Science. 2002 Dec 6;298(5600):1959-64. Review. Erratum in: Science. 2003 Jan 24;299(5606):515.
netrin、Slit/Robo、semaphorin、Eph/ephrinのことを紹介。Axon guidanceに関する現在までの知見と今後の焦点を簡潔に述べてくれてた。短かったしGood!
いくつか気になった点があるので記載する。

  • ephrin-A gradientをマウスSC(superior colliculus)からなくしたとしても、retinal axonはSCの末端に行くようなことはなく、前後にずれるだけ。このことは他の因子が関与しているかもしれないということと、正確なtermination sitesを決めていないということを示唆している。またmappingは相対的なEphAレベルに依存しているという論文から、絶対量には依存していないようだ。
  • 移動するfibroblastとaxonal growth coneでは細胞内骨格構造が非常に異なるらしく、Ena/VASPやRhoの局在や動きも異なるらしい。
  • Caシグナルがgrowth cone turningに重要であり、Xenopus spinal neuronではnetrin-1に対する応答はplasma membraneを通してのCa流入を必要とする。

また、まとめとして、

  1. guidance cueはmultifunctionalであり、attractantにもrepulsiveにも、またshort-rangeにもlong-rangeにも働く。さらに、branchingなどの他の応答にも寄与している。
  2. growth cone responseは可塑性を持ち、内因性/外因性のfactorによって調節され、そのことによってgrowth cone behaviorの多様性が生じている。