雑記 培養法を変えることによって

研究に海馬培養を用いているのだが、グリアフィーダーを用いた低密度培養法はどうしても培養の出来が振れるということをずっと問題にしていた。抗体染色法などではその振れは気にならない程度だが、僕の研究を進める上で重要なある染色法はとても影響を受けやすいようだ。
先日、グリアフィーダーを使わない高密度培養法を用いて、リポフェクションによる遺伝子導入を試みた。研究室の同僚がよく使っている手だ。この方法では、複数コンストラクトが同時にいっきに実験でき、非常に簡便。問題は導入効率で、カバーガラス一枚あたり5匹程度しかいない。導入効率0.1%ほどか…。過剰発現された細胞同士の相互作用があるかないか程度の入り具合なので、この点が非常に微妙…。
一方、以前行っていた、ある会社製のエレクトロポレーターを用いると、導入効率は約50%。これなら過剰発現された細胞同士の相互作用は十分あると考えられる。が、1コンストラクトあたり、マウス1腹さばいて作らなきゃいけなくて、かなり大変。
う〜む、ジレンマ…。

とりあえず、今日は高密度培養法の導入方法条件出しの結果を観察した。EGFPを導入したが、とてもきれいだー。スパインがすごくきれいに見えるし、軸索もしっかり光ってる。別に技術的にはたいしたことない実験だが、きれいなのを見て楽しかった。