「あしたに続く写真・古田敦也」

最近、心動かされるCMが結構ある。以前まではCMとは単なる商品の新発売などの宣伝だったが、最近のCMはかなり趣向が凝らされている。このFUJIFILMのCM、「あしたに続く写真」もかなり好きなCMの一つだ。
登場人物の人(今回の場合はプロ野球選手(ヤクルトスワローズ)・古田敦也)に最も思い出深い写真として選んでもらった「一枚の写真」に関するエピソードが語られる。CM中に登場する一枚の写真は古田選手が立命館大学4年時のもの。近々行われるドラフト会議で指名されることが有力視されていて、指名時のプロフィール紹介用に撮影した一枚らしい。しかし、結果は大方の予想と異なり、どこの球団からも指名されなかった。その後、彼は社会人野球へ進み、2年後にヤクルトから念願のドラフト指名を受け、現在に至っている。この写真は、古田選手が当時「必ず自分の実力を認めさせて、プロに入る」と決意したプロ野球選手としての原点であり、今もプロでプレーできる喜びを感じ、次の試合への活力を呼び起こさせてくれる、貴重な写真だそうだ。
CM中に、
「この写真は立命館大学4年生のときのものですね。ドラフトにかかるんじゃないかということでね。本当に指名されるものだと思ってたんで、」
「まあ悔しかったですねー。」
「キャッチャーもう一度やるかって聞かれたら、キャッチャーもうやりません。もう30年以上やってますから。」
「もう一度生まれ変わるとしたら…野球やりたいですね」
と言っている。
スピッツの「正夢」が後ろで流れ、この人はほんとに野球が好きなのだなーと思わせるいいCMである。