博士の就職問題に関するページなどをリンク

あらためて語ることでもないかもしれないが、以前自分が見たページなどをリンク。その時思ったことを書いておこうと思った。
オーバードクター就職支援に関するご意見集
余剰博士の就職について
末は博士かホームレスか

「博士の生き方」HPはいつも非常に参考にさせていただいているが、そこで取り上げられている、以下の問題はとても興味深かった。
バイオ系の就職難は構造的な問題か?
文章中でも『「幸せは誰かが運んでくれると信じている」人たちが案外多いことが原因ではないか』と語られているが、実は本当にそうかもしれない。自分もそうだったような気がする。アカデミックに進むのはあまりにも厳しいという情報を得ながら、「一生、アカデミックでやっていく気はないよ」と周りには言いながら、「じゃあどうすんだ」という核の部分には触れない。触れないというか、目下の実験に集中するんだと思い込み、毎日実験する。生物学はコストパフォーマンスが非常に低いため、毎日朝から晩まで実験するが、このことが労働に対する満足感を与え、「自分は頑張って働いているんだ」という認識を植える。土日を返上して実験を詰めて、そして残業しまくって苦労している巷のサラリーマンの話と自分の状態とを同類化させ、「こんなに頑張ってるんだ。きっと報われるだろう。」と。ところが、分子生物学的技術がどれほど専門的かと言われれば、長年修行しないとそう簡単には身に付かない技術などあまりない。失礼な言い方かもしれないが、文系出身や生物学専攻でないテクニカルスタッフの方々が日々の実験をこなせるという事実からも容易にわかる。
もう一つ、企業からよく言われることは、「博士の方を否定することは当然なく、会社としても採用を考慮したいとは思うが、しかし、私どもの企業経営と関連する研究を行っていないと…(博士は採らない)」 生命科学系のバイオの基礎研究が企業経営と直接関係する企業なんぞ、ほとんどあるかい。製薬企業の研究職など、ほんとにある限られた部分のみである。その事実が、文章中のグラフに的確に表れているように感じる。産業がないのだ。博士も所詮、当然学生であり、社会人準備段階なわけだが、アカポスにしろ、一般企業にしろ、需要と供給のバランスが破綻している。