99%の誘拐

99%の誘拐 (講談社文庫)
99%の誘拐 岡嶋 二人
「本屋が選ぶベスト1!」とか何とかいう売り文句にそそられて読。途中で投げ出すこともなかったので、それなりには面白かったが、★★★☆☆。トリックもあまり意外性がなく、犯人も最初からわかっているので当然意外性はなく、犯行に使うツールなどもそれほど意外性はなかったので、ミステリーに重要な要素となる「驚く」という部分があまりなかった。が、ミステリーやサスペンスとして読まなければいいのかもしれない。誘拐で金銭を獲得するという犯罪はほとんど成功しないと聞いたことがある。足をつけないように、隠れながら金銭を確実に受け取るのが、とてつもなく困難だからだそうだ。
誘拐をテーマにしたものでは、ドラマでもやっていた「QUIZ」が面白かった。犯人もそこそこ意外だし、全体的な雰囲気も良かったと思う。
ミステリーを読んでいるときに、飽きてきたときに面白くするコツとして、読み飛ばしというのをたまにする。後ろの方のページをさっと見て(長く見てはいけない)、1行だけ見る。特に会話の部分を見ると面白い。ただし、あまり後ろの方を見ると、解決編をやっている場合が多く、犯人の目星が付いてしまうので注意。映画の宣伝でも良くやっているように、意味深なセリフを前後の脈絡なしに見ると、とても面白そうに見えるのだ。