地球深部探査船「ちきゅう」の一般公開

大阪港の天保山で、独立行政法人 海洋研究開発機構 地球深部探査船「ちきゅう」号の一般公開があったので行って来た。つい先日までは神戸港に停泊していて、実に巨大で縦に長いので、「なんだろう、この船。」と思っていたら、実はこの、海洋研究開発機構 地球深部探査船「ちきゅう」であることがわかった。
→ 「ちきゅう」情報発見サイト
船内をぐるっと一周するコースになっていて、クルーの部屋や会議室、ドリルや掘削やぐらを観察することができた。また、地中から採ってきた生物達を観察するための研究区域も見ることができた。オートクレーブやクリーンベンチ、フリーザー、蛍光実体顕微鏡などなど、研究室によくあるものが並んでいる。ちょっと親近感が湧いたので「あれ、オートクレーブや!」と言ってみると、係りの人が「おや?」という顔をしていた。たしかに、オートクレーブなんてたいした機械ではないが、お客さんの中にあれがオートクレーブであるということをわかる人間はそんなにいないのだろう。

一番の特徴は、何と言ってもデリックと呼ばれる掘削やぐらで、高さは、海面から121メートルもあるそうだ。このやぐらを使って、海底の地中にドリル付きのパイプを突き刺していく。7000mもの深部まで到達することができるらしい。地上からエベレストの頂上まで棒を突き立てるようなものだ。すごい。GPSとリンクして制御されているアジマススラスタという巨大なスクリューを6基持ち、掘削中の船の場所を固定する自動船位保持システムを搭載しているそうだ。
理化学研究所でも一般公開が行われているが、独立行政法人の研究機関が一般人向けの公開説明に力を入れることはとてもよいことだと思った。特に、子供の時にこういう機会を与えられていれば、きっといい経験になっただろう。