バガボンド 23巻

バガボンド
23巻　井上雄彦 著／吉川英治 原作
スラムダンクの井上雄彦が描く、吉川英治の宮本武蔵。スラムダンクなどでも見られた、臨場感溢れる息遣いや敵とのやり取りが、剣豪の世界にも見事にマッチし描かれてます。ただ、少々、話が長くなる傾向にあり、一人の敵との戦いが2,3巻に渡るのはちょっと飽きます。ので、溜まってから一気に読む方が読みやすいです。ちなみに、バガボンドとは英語で放浪人のことであり、浪人みたいな意味であるらしいです。
最近は、宮本武蔵と京の名門、吉岡一門との戦いが描かれてます。その中に、微妙に佐々木小次郎が関与。そういえば、この佐々木小次郎、年齢や流派など、あまりちゃんと明らかになっている情報が少ないと聞いたことがあるので、何でもありっちゃー何でもありなんだが、このマンガでは聾唖として描かれてます。これは原作にはなかった設定。
マンガで、つまり静止画で、刀と刀の戦いって、描くのがとても難しいと思います。いわゆるチャンバラなんてものは、刀がぶつかりあって、すぐにダメになってしまうし、あれは本来の姿にあらず、本当は一瞬のうちに、どちらかがばっさり切られておしまいなわけです。つまり、その前の、精神的駆け引きがあるわけですが、それが素晴らしく描かれてます。