ゲドが弱かったゲド戦記

1000ピース ジグソーパズル ゲド戦記 人と竜の絆 (50x75cm)
(映画の感想4) ゲド戦記 ★★★☆☆
ちまたでうわさの(悪評で)ゲド戦記、先日見て参りました。タダ券1枚あったので、もう1枚を学割で買いました。うーむ、20代後半になって学割って…、といつも思いますが。いやいや、そんなことはどうでもいいな、映画の話。
宮崎駿監督の息子の宮崎吾朗監督の第1回作品。ゲド戦記は、原作は、「ロード・オブ・ザ・リング」の原作「指輪物語」、「ナルニア国物語」と並ぶ世界3大ファンタジーの1つだそうです。もともとは、魔法使いのゲドの若いときから成長するまでの話がメインみたいですね。ジブリでは、アレンが主人公っぽい感じでした。

さて、まず、いろんな所で、かなりのバッシングを受けていたので、相当つまんないのを覚悟して観に行きました。で、その角度から観たので、感想としては、「そんなに悪くないんじゃない?」って感じでした。難解なところもそんなになかったし、テルー(女の子)が最後「ああそうなんや」って思うところもあったし、監督のメッセージもすんなりわかったしで、よい感じでした。なので、★3つ。
メッセージに関しては、さすがに20代後半だからか、ちょっと直接的過ぎて、恥ずかしくなってしまう感じでした。もうちょっと伝え方に方法あるんじゃなかろうか。ドラえもん映画とかで、「地球が悲しんでいる!みんなで環境を守ろう!」というのを聞いて、さすがにこっぱずかしくなるのと似てます。


まず、良かった点は、とにかく「ストレート」。
いろんな所でも書かれてますが、老獪な映画監督にはできないであろう、ストレートさ。上にも書きましたが、台詞にしても、善と悪の描写にしても、とにかくストレート。
純粋という面では良かったのかもしれません。或いは、監督は父親とジブリから、その純粋さを抜き出そうとしたような感じも受けました。

あと、関係することですが、
男女の恋愛関係の表現もストレート。抱きしめられて、頬が赤くなって好きになってしまうなんて、おいおいという感じ。ちなみに、これは父親の宮崎駿監督が最も苦手とした描写らしいです。そういえば、あんまり無かったかもな。「耳をすませば」を除いて。


逆に、良くなかった点は、はっきり言うと、「地味」
スタジオジブリが持っている「技」を一切使わなかったと、あちらこちらで言われています。ラピュタラピュタ城の崩壊とか、もののけのタタリ神の触手とか、千と千尋のスピード感とか、ハウルのでっかい城が動く所とか、ああいうやつです。それが不評につながっているんだと思います。
それゆえ、これぞ!という見せ場がない。いちおう、クモという敵は出てきますが、なんか、それほど強くもないし、ぱっとしない感じ。

もう1つは、「サブキャラクター」。
宮崎駿監督は、これがぴか一に上手なんだそうです。トトロ、魔女の宅急便のジジ、まっくろくろすけカルシファーとか、ああいうやつです。劇場で、マスコットになって携帯ストラップとかになって売ってるやつです。これが今回ない。あえて言うなら、何なんだろう、剣? 全然かわいくないなー。



ま、でも、全体的に観て、酷評するほどひどい映画では決してないです。
観ても別に損はしないと思います。
ゲド戦記の原作が読みたくなりました。
全然関係ないですが、ロードス島戦記とか、アルスラーン戦記とか、思い出してしまいました。なつかしいー。いかにもなファンタジーってなつかしいな。