エジプト新婚旅行まとめ (3)




4日目。早朝のアブシンベル大神殿を観に行くということから一日がスタートし、3回目の神殿です。これで見納めです。砂漠から上る日の出を観ながら、朝日に照らされる大神殿、小神殿を見ました。昼間、夜、早朝と見てきましたが、どれも趣が異なって良い感じでした。


その後、アブシンベルとおさらばしてアスワンに戻り、ここから陸路でルクソールへと向かいます。途中、コムオンボ神殿とホルス神殿を見学し、大きさと綺麗に残っていることに感動しましたが、添乗員さんの話だとルクソールカルナック神殿ルクソール神殿に比べればちっぽけだということでした。写真のレリーフクレオパトラ7世です。ほとんど姿が残っていない彼女ですが、コムオンボ遺跡には綺麗に残っていました。ホルス神殿はその名の通りホルス神の神殿で、特にホルス神の像などが保存がよい状態で残っていました。ただ鳩の群れが巣食っているらしく、あちこち糞だらけでした。


さて、4日目までは心配していた腹痛もなく順調に進んでいたので「なんだたいしたことないな」と思っていたら!4日目の早朝に少し肩こりが酷い、背中に違和感があるという、風邪っぽい症状から始まって、ついにホルス神殿で腹のサイレンが来てしまいました…。自由見学タイムになった途端、新婚旅行だというのに嫁さんをほっぽって、すぐさまトイレに駆け込んだんですが、エジプトはトイレットペーパーがチップ制!しかもチップを渡して、ペーパー一巻きぐらいしかくれず、そのトイレットペーパー丸ごとよこせ、このやろう!となりました。人生であんなに紙を細切れにして使ったことはなかったかもしれません…。すいません、汚い話でした。その後も調子は悪く、移動のバスの中では全て寝て休みました。おそらく3日目の夜に食べた、生野菜コーナーの横に置いてあったオリーブが原因かも。生野菜はやっぱり危険です。飲み水は一切飲まず、全てミネラルウォーターにして、歯磨きさえもミネラルウォーターでやってたんですが。トホホ。この日から消化剤と胃腸薬と整腸剤をずっと飲み、なんとか乗り切ろうと頑張りました。腹痛は突発性下痢の症状はありませんでしたので、観光自体にそれほど支障はでませんでした。
4日目の夜はルクソールに着いてソネスタ・セントジョージに宿泊。今日から連泊です。とても綺麗なホテルでしたが、ここのご飯がホテルの中では一番現地料理っぽい、味付けがちょっと違う感じでした。





5日目。今日はいよいよ最後の山場。王家の谷の観光です。ガイドさんの計らいで、バスで移動するところを突然船に。ナイル川をボートで渡って西岸に行きました。ちなみに古代エジプト人にとって東岸と西岸は極めて大きな意味を持ち、太陽が昇る復活の象徴である東にはルクソール神殿やカルナック遺跡など、祭事や政治行事など全ての『生』に関わる建造物が。一方、太陽が沈む終焉の象徴である西にはピラミッドや王家の谷、葬祭殿など、葬儀や埋葬に関する全ての『死』に関する建造物があるそうです。西岸に渡って、メムノンの巨像を見た後、いよいよ王家の谷です。さて残念ながら、ここでも完全にカメラ禁止でした。内部の装飾はカメラのフラッシュ等でダメージを受ける可能性があり、遺産保存のためには仕方ありません。谷に入ってまず全体像の模型を見たのですが、なんともアリの巣のような入り組んだ墓の構造。地下深くに絡み合って伸びていました。谷ではラムセス7世(?)、ツタンカーメンの墓などに入り、中の装飾が非常に綺麗に保存されていることにとても感動しました。色がすごい。砂漠のエジプトにこんな多彩な色彩がどうしてあったのか。墓の中はとても美しく、そして深とした空気に包まれていました。世紀の大発見であったツタンカーメンの墓はとても小さく、この中にあれほどの財宝が眠っていたというのは不思議でした。その後、ハトシェプスト女王葬祭殿に行き、見学しました。ここはテロが起こった悲しい過去が刻まれている場所でもあります。僕たちのツアーで何もなくてよかったと思いました。ちなみに僕たちが訪れた様々な観光地、神殿、遺跡などでは必ずと言っていい程、観光警察などが駐留し、また持ち物検査などのチェックがありました。昔ほどは容易に物騒なことにはならないかもしれません。観光産業はエジプトにとって極めて重要ですので、それなりには対応はしてそうでした。


ルクソールの西岸を観光した後、東岸に戻り、カルナック神殿を観光しました。いやー大きいですね。入口から小さいスフィンクスの列に出迎えられ、その奥は何十本という巨柱の群れ。周りを回ると幸せになれるというスカラベの像なども見学。あと、巨大なオベリスクも見ました。オベリスクはほんとに綺麗ですね。ガイドさんによるとオベリスクの先端はピラミッドと同じ四角錘になっており、この部分は昔は金箔等で光反射する状態であったそうで、遠くからも見えるための信仰の対象であったそうです。その後ホテルに戻り、夜、ライトアップされたルクソール神殿を観光しました。夜はまたまったく違った感じになりますね。