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女王国の城 上 (創元推理文庫)
(小説の感想34) 女王国の城 ★★★☆☆
『舞台は、急成長の途上にある宗教団体“人類協会”の聖地、神倉。大学に顔を見せない部長を案じて、推理小説研究会の後輩アリスは江神二郎の下宿を訪れる。室内には神倉へ向かったと思しき痕跡。様子を見に行こうと考えたアリスにマリアが、そして就職活動中の望月、織田も同調、四人はレンタカーを駆って木曾路をひた走る。“城”と呼ばれる総本部で江神の安否は確認したものの、思いがけず殺人事件に直面。外界との接触を阻まれ囚われの身となった一行は決死の脱出と真相究明を試みるが、その間にも事件は続発し…。』というストーリー。
宗教団体に捕われる、入り込むというストーリーで、クローズドサークルを見事に構築し、その後の推理のロジックの展開もさすが。ただ、これだけの長編でありながら内容に乏しく、最後まで読むのに少々疲れました。400ページぐらいにまとめられたのではないかという感じです。そういう意味では、3つ目の双頭の悪魔が至高。ということで★は3つ。