論文

Wang X, Weiner JA, Levi S, Craig AM, Bradley A, Sanes JR.
γ-protocadherins are required for survival of spinal interneurons.
Neuron. 2002 Dec 5;36(5):843-54.
22個のγprotocadherinをすべてノックアウトしたマウスの表現型解析論文。発生期ではbrain全体とDRG,Spinal cordで、adultのbrainでは大脳皮質と海馬、小脳で強い発現が見られる。ノックアウトではP0のspinal cordが小さく、intermediate gray領域でsynapseが減少、interneuronがapoptosisを起こして減少し、fiberがdegenerationしている。一方で、sensory/motor neuronは正常。apoptosisとdegenerationはmidbrainでも観察されている。ノックアウトからspinal primary cultureを作製すると、1DIVでは影響ないが7DIVで同様にapoptosisが観察される(synapseは形成されている)。hippocampal primary cultureではexcitatory/inhibitory synapseともに正常であるため、synapse接着に必須ではないらしい。よくわからない論文だ。電気生理学的な異常か？

ちなみに、以下の論文でγPcdhが海馬でsynapseに局在していることが示されている。↓

Phillips GR, Tanaka H, Frank M, Elste A, Fidler L, Benson DL, Colman DR.
γ-protocadherins are targeted to subsets of synapses and intracellular organelles in neurons.
J Neurosci. 2003 Jun 15;23(12):5096-104.
γ-protocadherinの共通細胞内domainを抗原とした抗体を海馬初代培養で染色した。結果、一部のpyramidal cellとある種のinterneuronのsynapseに局在している。免疫電顕によって細胞内オルガネラにγPcdhがあると主張し、classic cadherinによるsynapse接着後、置換されているのではないかと謳っている。