最近観た映画の記録

(映画の感想63)　最強のふたり　★★★★★
とてもユーザーレビューが良いので観に行きました。もともとはフランス映画で、ヨーロッパ各地でとても人気が良かったそうです。不慮の事故に遭い、首から下が不随の車いす生活を送っている大富豪と、ひょんなことから介護者として雇われた黒人青年が友情を結ぶ、実話を基にしたヒューマンコメディー。あからさまに感動を強要するようなシーンはなく、本当にゆっくりとじんわりと心に響いてくる温かいストーリーでした。たとえ、大富豪で金で何でもできる状態にあっても、人生において愉しく・幸せなこととは何か、とても心に留まりました。非常に良質なコメディーでした。★5つ。

(映画の感想62)　銀河鉄道の夜　★★★☆☆
宮沢賢治の同名小説を基にしたファンタジー。言わずと知れた宮沢賢治の代表作。これまでしっかりと観たことはありませんでしたのでストーリーをちゃんと知らなかったのですが、この猫の登場人物達のイメージや端々のストーリーはおそらく色々な所で転用・発展されていて、既に頭の中にいくつかの断片がありました。主人公のジョバンニは星祭の夜に突如降り立った銀河鉄道に乗り込み、学校のクラスの友達のカンパネルラと一緒に、不思議で幻想的な銀河の旅を続ける、というストーリー。奇想天外な銀河の旅ですが、童話としての意味深なストーリーを含んでおり、極めて幻想的な摩訶不思議な世界観に彩られています。しかし不可思議なストーリーで結末を迎えるのではなく、最後に終着駅のように話が結ばれる点は実に見事だと思いました。原作を損なうことなく、映画化したという点においても秀作だと思われます。★3つ。

(映画の感想61)　ダークナイトライジング　★★★☆☆
お盆休みに観に行きました。前作のダークナイトが圧倒的な傑作だったので、とても期待して行きましたが、前作はあまりにも凄過ぎたので評価はこのぐらいか。前回のジョーカーとの激闘から8年後のゴッサムシティ。再びゴッサムシティの破壊をもくろむベインが現れる。その他、キャットウーマンやバットマンの懐かしい面々が出てきます。とりあえず、最も気になるのがベインというキャラクター。前作のジョーカーという圧倒的な存在感に対して、ベインの風貌やキャラクターにいまいち魅力がない。一応、映画のストーリー上は非常に強い力を持ったキャラなのですが。ということで、クリストファー・ノーラン監督は好きだし、それなりに楽しめた良作だとは思うのですが、前作の圧倒的な評価に影響されて、★は3つ程度で。

(映画の感想60)　ドラゴンタトゥーの女　★★★☆☆
主役は007シリーズのダニエル・クレイグ。彼がとても好きでそれで惹かれて観ました。スウェーデンのベストセラー小説が原作のようです。数十年に及ぶ血族の因縁と猟奇的殺人事件にまつわるミステリーで、主人公が天才ハッカーの少女と共に事件を暴くというストーリー。原作とはラストが異なるようですね、どう違うのかはわかりませんが。雪と白夜という設定なのか、猟奇的というよりは少し幻想的な印象です。またミステリーですが、謎解きよりも登場人物達の個性やキャラクターを楽しむ感じでした。まあまあ楽しめました。★3つ。

(映画の感想59)　シャーロックホームズ　★★★☆☆
もともとミステリー物が好きなのもあって、興味があって観た映画です。昔のシャーロックホームズのイメージとは打って変わって、アクションばりばりの戦う、動くのホームズ。名探偵とその助手は、ブラックウッド卿を中心とする不可解な難事件やその背後にある陰謀を解決せんと戦う。そのブラックウッド卿は一度絞首刑になりながら復活を遂げたり、敵対する人物が次々と不可解に死を遂げたりするのだが、というストーリー。謎を1つずつ丁寧に解説して解決に導くという感じではなく、ざらっと解決してしまいますが、そもそも謎解きのストーリーではなく、やはりアクションなのでしょう。しばらく作品が続きそうです。★3つ。

(映画の感想58)　ブラックスワン　★★★★☆
ナタリー・ポートマン最近よく出てますね。スターウォーズのアミダラ姫以来に観た気がします。アカデミー賞の主演女優賞を取ったこともあり興味が沸いて観ました。内気なバレリーナが白鳥の湖の主役に抜擢されたが、狡猾で官能的な黒鳥を演じることのプレッシャーから少しずつ心が壊れていき、次第に現実と幻想との境界が曖昧になっていく、というストーリー。心が壊れていく様が非常に緻密に描かれています。また若干グロくて、結構エロい。ナタリー・ポートマンがプロ顔負けのダンスを披露するところも圧巻です。何でもできる人っているんですね…。演技力がすごくて魅了されましたので、★は4つ。

(映画の感想57)　ショーシャンクの空に　★★★★★
よく他人にお奨めする映画、感動した映画、心に残る作品として上がってくる有名な作品。周りの友人に、映画のマイベストを聞いてもよく耳にする作品です。大学生ぐらいのときに一度観たことがあり、そのときもとても感動したのですが、改めて観たくなり再度鑑賞。いい映画は何度観てもいいんですね。妻とその愛人を殺害した容疑でショーシャンク刑務所に収監された銀行家アンディ。やがて彼が持つ不思議な魅力は周りの受刑者達の心を掴んでいく。そして彼は冤罪を晴らすため、自分の無実の罪を明らかにしようとするのだが、というストーリー。前半から後半のちょっと手前まで、静かにゆっくりとストーリーが流れていくのですが、20年間投獄の中で彼が一度も希望を捨てないでいるという、不動の信念に心ががつんときます。彼の、希望はいいものだ、という台詞が極めて清々しい感動を呼びます。名作でしょう。★5つ。

(映画の感想56)　グラントリノ　★★★☆☆
クリントイーストウッド監督はいまだに監督よりも俳優のイメージが強いのですが、彼の作品は良作が多いという評判で、この作品も興味が沸いて観ました。朝鮮戦争帰還兵の主人公ウォルトは、フォード社を退職し、余生を送っていた。そんな時、近所のアジア系移民のギャングが、隣人の少年タオに、ウォルトが大切にするグラン・トリノを盗ませようとする。このタオとの出会いが二人の人生を変えていく、というストーリー。移民に対する偏見との葛藤や、老人の中の屈強な頑固さを描きながら、同時に、古き良きというか、老人の中の強い意思を描くところ、それをグラン・トリノという往年の名車に被せてきているところがとても印象的でした。アメリカ人が観ればおそらくもっと感動的なのでしょう。西部劇や刑事ドラマで築き上げた、イーストウッド風の、かっこいいとはこういうことだ、というメッセージがとてもよく伝わってきました。★3つ。

(映画の感想55)　ベンジャミン・バトン 数奇な人生　★★☆☆☆
結構長いです。167分もあります。セブンのデヴィット・フィンチャー監督作ということで、興味が沸いて観ました。80代で生まれ、徐々に若返っていく男の数奇な人生が描かれています。愛する人との出会いと別れを経験し、人生の喜びや死の悲しみを知りながら時間を刻んでいきますが…。観ていて少しフォレストガンプを思い出しました。観終わった感想は、約3時間の映画なのですが、いまいち心に来るものがなく、何が伝えたかったことなのだろうか、ということ。数奇は数奇なのですが、数奇だからこそ得られた貴重な経験なり思いがあったと思うのですが、それが結局なんだったのか、いまいち心に残っていない。映像描写は素晴らしく、ブラピがどんどん若返っていくのですが、心的描写にどうにも感情移入できなかったということ、途中で連想したフォレストガンプにはとても及ばないということで、残念ながら★は2つ。

(映画の感想54)　ミッションインポッシブル ゴースト・プロトコル　★★★☆☆
第4弾なんですね。アクション大作ということでDVD借りて観ましたが、ちょっと後悔したのは、やはりこれは映画館で観るべき映画かもしれません。爆破事件への犯行容疑を掛けられたイーサン達は、アメリカ政府のゴースト・プロトコル発令によって登録を抹消され、仲間達だけで黒幕との危険な駆け引きを繰り広げる、というストーリー。何といっても注目は、できたばかり、世界一の超高層ビル、ブルジュハリファでのアクションシーン。しかも、窓から出て外を登るとかあり得ん(笑)。最後のクライマックスも、「あれれ、大丈夫なんか、これ解決できるのか」とハラハラしました。とても楽しみましたが、娯楽的アクションということで★3つ。

(映画の感想53)　リアルスティール　★★★★☆
スティーヴン・スピルバーク率いるドリームワークスということで、惹き付けられて鑑賞。西暦2020年では人間に代わって、ロボット同士がボクサーとして試合をする世界。かつて優秀なボクサーだった主人公が、息子・ロボットとの出会いを通じて絆を築いていくというストーリー。感動のストーリーです。ハリウッド的なハッピーエンド形式ですが、これはこれでスッキリしていいのでしょう。ロボットの戦いは結構見ごたえがありました。最後の戦いへの伏線というか、オチもいいですね。単純だから展開が読めちゃったという意見もあるかもしれませんが、しっかりとしたストーリー構成だと思います。ということで、★4つ。