灰色の脳細胞

名探偵ポワロ ニュー・シーズン DVD-BOX 1
(映画の感想136) 名探偵ポワロ(全70話) ★★★★★
『世界的な人気を誇るミステリーの女王、アガサ・クリスティーミス・マープルと共に生み出した名探偵、エルキュール・ポワロ。ピンと尖った口髭と、"灰色の脳細胞"が詰まった卵形の頭がトレードマーク。今も絶大な人気を誇り続ける名作。』
ついに終わってしまった。1989年から実に25年にも及ぶ大作。小学生の頃からこのシリーズが大好きでした。何と言っても印象に残っているのは、エルキュール・ポワロ役のデヴィッド・スーシェと、日本語吹き替えの熊倉一雄氏の声でしょう。禿げ上がった頭、ずんぐりむっくりした体型に、ひげが特徴的の奇妙な探偵が、灰色の脳細胞を駆使して、数々の殺人事件の難題を解き明かしていく。或る時、デヴィッド・スーシェでない、別の役者のポワロを見ることがあったが、まったく頭に入ってきませんでした。やはり、デヴィッド・スーシェあってのポワロなのでしょう。アガサ・クリスティーのミステリーは、必ずしも強烈などんでん返しという訳ではない話も沢山あります。が、いずれのケースも、表面的な事象の裏側に、真理、あるいは人々の本性が潜んでいて、それをロジカルに解き明かしていく様は痛快でした。目の前の事象に惑わされてはならない、その奥にある事実を紡ぎだす姿勢に、子供心にとても感動したものでした。シリーズが終わってしまったのは大変残念ですが、また見返したいと思います。★は5つ。