論文

Heyers D, Kovjanic D, Redies C.
Cadherin expression coincides with birth dating patterns in patchy compartments of the developing chicken telencephalon.
J Comp Neurol. 2003 May 26;460(2):155-66.

クリスラボのペーパー。脊椎動物のCNSではいくつかの灰白質領域(例えば、線条体)があり、それらは機能的に類似したneuron同士がクラスター化して集合しており(patches)灰白質マトリックスに囲まれている。鳥類の終脳において同様のcompartmentationが知られている。同時期に生み出された(この場合は同時期に最終分裂してpostmitoticになった)細胞群はisochronic(等時間隔的に)クラスターを形成する。またこのpatchesでは、異なる種類のCadherinが発現している(Rcad、Ncad、Cad7)。今回のペーパーは、E5~7の色々な時期にBrdUを取り込ませ、Cadherinの発現と比較しているという記載的な論文だ。
同一のCadherinが発現していることによってクラスターが作られるとか、形成には関わらないとしても、patched neuronの機能連携にCadherinが必要だとか、そういうことがわかればおもしろいのに…。まあでも一つのCadherinノックアウトではクラスターできそうだねえ。redundancyなのか、関わってないのか。う〜む。
ちなみにマウス小脳でも同じようなことがあって、いくつかのCadherinがpatch状に発現していたと思う(たぶん)。たぶんBirth Datingで説明できそうだね。しかしCadherin-/-でもLacZ+cellはちゃんとクラスター化してたような気もするな。やっぱ形成には関わってないんだろうな。とすると、やっぱり機能連携?