外部環境認識

クラインの壷 (新潮文庫)
(小説の感想14) クラインの壺 ★★★☆☆
岡嶋二人のミステリー。いや、SFかな。Amazonで評価が良かったので読んでみました。
ゲームブックの原作募集に応募したことがきっかけでヴァーチャルリアリティ・システム「クライン2」の制作に関わることになった青年、上杉。アルバイト雑誌を見てやって来た少女、高石梨紗とともに、謎につつまれた研究所でゲーマーとなって仮想現実の世界へ入り込むことになった。ところが、二人がゲームだと信じていたそのシステムの実態は…。』というストーリー。
面白かったですが、メインのオチは予想できてしまうかもしれません。仮想現実と現実との狭間という、マトリックスに似たテーマを扱っています。映画のインセプションも、同じようなテーマかもしれませんね。とはいえ、24年程前の作品ですから、とても先駆的な作品で素晴らしいと思いました。半分ぐらいのところから最後までの読み進めの爽快感が何とも素晴らしい感じです。どうなるの、どうなるの、と気になってしまいます。文章の読みやすさもあるのかもしれません。