メタ・ミステリー

ロートレック荘事件 (新潮文庫)
(小説の感想13) ロートレック荘事件 ★★★☆☆
筒井康隆推理小説。これもどんでん返し系ミステリーでよく紹介されている作品です。
『夏の終わり、郊外の瀟洒な洋館に将来を約束された青年たちと美貌の娘たちが集まった。ロートレックの作品に彩られ、優雅な数日間のバカンスが始まったかに見えたのだが…。二発の銃声が惨劇の始まりを告げた。一人また一人、美女が殺される。邸内の人間の犯行か、アリバイを持たぬ者は、動機は。』というストーリー。
面白かったです。が、メイントリック(?)自体は、他の叙述系と比較して少しわかりやすいかもしれません。ヒントを与えすぎているかなという印象もありました。しかし、緻密な文章構成によって出来上がっていることは確実で、とても工夫されていると思います。ちなみに、とても短いのであっという間に読めます。ということで、★3つ。