本格派の密室

46番目の密室 (講談社文庫)
(小説の感想25) 46番目の密室 ★★★☆☆
『45の密室トリックを発表、日本のディクスン・カーと呼ばれる真壁聖一が殺された。密室と化した地下の書庫の暖炉に上半身を押しこまれた上、火をかけられるという無惨な姿であった。彼は自ら考え出した46番目の密室トリックで殺された。推理作家、有栖川有栖と気鋭の“臨床犯罪学者”火村英生の痛快コンビが挑むが…。』というストーリー。
有栖川有栖の作風は本当に”本格派”ですね。往年の古き良き、本格派推理小説を味わえます。作家のアリスと火村先生とのコンビの第一作になりますが、そのやり取りは痛快で、文章も非常に読みやすく、あっという間に読んでしまいました。一方、もうちょっと刺激が欲しい感じになりますね。ただ、そういう要素は彼の作風には余計な味付けになってしまうかもしれませんので、これはこれでいいのかもしれません。ということで、★3つ。