帰ってきた密室殺人ゲーム

密室殺人ゲーム2.0 (講談社文庫)
(小説の感想29) 密室殺人ゲーム2.0 ★★★★☆
『あの殺人ゲームが帰ってきた! ネット上で繰り広げられる奇妙な推理合戦。その凝りに凝った殺人トリックは全て、五人のゲーマーによって実際に行われたものだった。トリック重視の殺人、被害者なんて誰でもいい。名探偵でありながら殺人鬼でもある五人を襲う、驚愕の結末とは。』というストーリー。
「密室殺人ゲーム王手飛車取り」の続きの第2弾です。基本的には短編集の構成を取っています。また、犯人宛てと動機を放棄し、殺人方法を解明するトリック当てのみに焦点を当てた作風になっているのは本作でも健在。またそのことを逆手に取ったトリックも素晴らしい。第1弾の「密室殺人ゲーム王手飛車取り」とはどうつながっているんだろうと思いましたが、そのポイントこそ一番面白いところです。ただ、個々のトリックの完成度は第1弾を越えられなかった印象があったので、★は4つ。