道は開ける

道は開ける 新装版
道は開ける デール・カーネギー ★★★★★
デール・カーネギーの不朽の名著。人間のあらゆる悩みについて、どう捉え、どう対処すればよいかについて説かれた書。人間関係について述べられているもう一つの名著『人を動かす』とともに、現在、書店に並ぶ、あらゆる自己啓発の類の書籍の原点ともいうべき書。じっくり読んでいたので、結構時間がかかりました。
超有名な本なので、「今更何を。」という方も多いかもしれませんが、僕自身はつい最近存在を知ることができました。もうちょっと早く出会っておけば良かったな。



本書はなんと昭和34年に初版第一刷が販売され、それ以来全世界でベストセラーを続けている、驚異の書でもあります。内容を読めば、昔と今の若干の相違はあるが、まったく違和感なく、現在の自分の生活に当てはめることができます。これが、この書が売れ続ける原因となっているのでしょう。それはおそらく、人間の悩みというのは、普遍的で根本的であり、時代を越えて、共通しているものだからでしょう。今では本屋さんに行けば、自己啓発なる書籍を山ほど見ることができますが、ほとんど全ての自己啓発本は、この『道は開ける』の影響を受けているといっても過言ではないようです。「色々読んでみたけど、やっぱりこれが一番」という感想もよく見られます。
ところで、自己啓発本というと、昔の僕は、いわゆるスピリチュアルな本や宗教本、或いは癒し本の類であると思い、敬遠していた、というより馬鹿にしていました。「そんなものに頼らずとも、俺は生きていける」と。或いは、「他人の説教などいらない。」と。
ところが自分自身、色々な悩みをかかえながら過ごしてきて、ブログの中でたまたま、毎日、名言を取り上げるという習慣を行いました。そうすると、幾度となく、デール・カーネギーの名言を見かけました。「この人は一体どういう人なのだろうか」、そのとき初めて、デール・カーネギーが誰なのかを知ることができました。


もちろん、気に入らない所も多々ありましたが、全体的に見て、この本に出合えてよかったと思える名著だと思います。もし、何らかの悩みをかかえていて、悩みという存在をどうにかしたいと思うことがあれば、この本を薦めます。
中では、キリスト教に影響を受けた思想も含まれていますが、いわゆる宗教本とはまったく違います。もっと、現実的で具体的な本です。というよりも、そもそも、宗教とは、同じように人間が生活を行っていく上でのコツみたいなものを凝集したものかもしれないと思えました。


もう一つの名著、『人を動かす』。こっちに関しても、これから読みたいと思います。