扱ったテーマは面白いのに

ヒア アフター [DVD]
(映画の感想90) ヒアアフター ★☆☆☆☆
結構相性が悪いクリント・イーストウッド監督の作(笑)。どうも微妙に合わないんですよね。最後の結論を観客に投げるというか、その姿勢が合わないのかもしれません。もちろん、監督のメッセージというか意見というか、は一応伝わって来ますが、「どう感じるかは君自身だ」という声が聞こえて来そうな。そういう姿勢があまり僕には合わないのかもしれません。ただ、この作品も、Yahoo!映画で良い点数が付いていたので観ました。
『霊能力者としての才能にふたをして生きているアメリカ人のジョージ、津波での臨死体験で不思議な光景を見たフランス人のマリー、亡くなった双子の兄と再会したいイギリスの少年マーカス。ある日のロンドンで、死に取りつかれた3人の人生が交錯する。』というストーリー。
う〜む、ダメだ、合わない(笑)。来世、死後の世界、臨死体験、天の声、とても魅力的なテーマでもっと面白いストーリーが描けると思うんですが…。冒頭のマリーのシーンは、やけにアクション的でCGで映像美なのもよく分からない。3人の人生が交錯して、3人がどうなるのか、どう変化するのか、が弱過ぎる。中途半端に観客に投げた感じがしました。死後の世界に対する思考も実に使い古された感覚で、ありきたりで面白みがない。メッセージも結局、「生きている自分を大事にしてしっかり生きろ」という、実に当たり触りのないものに感じました。ということで、★1つ。